実家脳

想起

「!」 二宮敦人

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3編のホラーを収録
「クラスメイト」はミスリードを誘うのが不自然すぎる。

「穴」は主人公の女の死体に対する感覚が慣れすぎてて、こいつが夢遊病的に殺してたのかとも思ったが、そこは単純に描写が甘かっただけらしい。
でも犯人はそれ以外なら男だと思っていたから、意外と言えば意外だけども、すかっとしない。

「全裸部屋」この中では一番いいんじゃないか。
設定がありそうであまりない気がする。最後まで人為的な何かを感じさせずに、女が哲学的になっていくのは面白い。
部屋がどんどん小さくなって行く描写がうまい。
体育座りの状態で足の間に頭を入れるけどもう戻せなくなる、とか。
ただ、あまりにも客観的になりすぎていて、例えば、彼氏と電話して自分の悲劇の異常さを他のフィクションと比べるところなどは、説明しすぎている感がある。そういうのは読んだ人の心の中に感じさせるべきもので、作中で直接言うものではないのではないか。

アルファポリス文庫は市川拓司がすごかったけど、やっぱり荒削りなものも多いなー。もとがネットだから仕方ないけど。
全部「全裸部屋」くらいのクオリティなら良かったんだけど。

タイトルはうまいと思う。手に取らせる